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個人事業主にこそマーケティング戦略が必要な理由——「動くだけ」では売上が上がらない構造的な原因

公開日: 2026-07-01更新日: 2026-07-01
個人事業主にこそマーケティング戦略が必要な理由——「動くだけ」では売上が上がらない構造的な原因

SNSを更新し、交流会に参加し、広告も試した。それでも売上が伸びない——そんな悩みを抱える個人事業主・フリーランスの方は少なくありません。

原因は行動量でも、スキルでもないことがほとんどです。「どこに向かうか」が決まっていないことが、最大の問題です。

この記事では、個人事業主がマーケティング戦略を持つべき理由と、具体的にどう考えるかを解説します。

マーケティング戦略は「大企業だけのもの」という誤解

ビジネス書を開くと、3C分析・4P・SWOT分析といったフレームワークが並びます。どれも大きな組織を前提に書かれているため、「戦略は自分には関係ない」と感じてしまう方が多いです。

しかし、戦略の本質は非常にシンプルです。

戦略とは、目的を達成するために、有限な資源をどこに集中するかを決めること。

この定義に照らせば、戦略が最も必要なのは、リソースの豊富な大企業ではなく、時間も予算も限られた個人です。

「戦略なし」で動くと、努力が逆効果になる

「戦略(Strategy)」という言葉の語源は、古代ギリシャ語の「軍を率いる者(Strategos)」です。

戦場では、将軍が戦略を誤ると、兵士が何万人いても壊滅します。補給路を断たれたり、地形を読み違えたりするだけで、個々の兵士の強さは意味を失います。

これは個人の事業にも当てはまります。

SNSを毎日更新しても、交流会に毎週参加しても、向かう方向が間違っていれば、努力するほど目標から遠ざかります。行動量の問題ではなく、方向の問題です。

なぜ個人ほど戦略を先に決める必要があるのか

大企業には、試行錯誤できる体力があります。方向を間違えても、予算とチームの力で立て直すことができます。

しかし個人がマーケティングに使える時間は、週に数時間程度が現実です。本業の合間や深夜に捻出した、極めて限られたリソースです。

この限られたリソースを間違った方向に使い続けると、成果が出る前に時間もお金も尽きます。

リソースが少ないから戦略を後回しにするのではなく、リソースが少ないからこそ、動く前に方向を決めなければならないのです。

同じスタートから全く違う結果になった2人のデザイナー

具体的なケーススタディとして、ほぼ同じ状況から始めた2人のフリーランスデザイナーの例を見てみましょう。

Aさんのケース:戦略なしで動き続けた半年

独立後すぐに行動を開始したAさんは、以下の流れで半年を過ごしました。

1. Instagramを開設(フォロワーが伸びず)

2. Xも開設(反応が薄く)

3. 交流会に毎週参加(紹介のきっかけをつかもうとした)

4. ホームページを作り直し(勧められたため)

半年後、疲れ果てていました。問い合わせはゼロではないものの、何が効果的だったかわからず、来月何を続け・やめるべきかの判断基準がありません。

Bさんのケース:最初の2週間だけ考えた

Bさんは独立後の最初の2週間、何も行動せずに3つの問いを考え続けました。

- 「自分のサービスが最も届くのは誰か」

- 「その人たちは今どこにいるか」

- 「なぜ他のデザイナーではなく、自分でないとダメか」

出た答えは「立ち上げ期のEC事業者が、デザインと数字の両方で判断できるパートナーを探している」でした。

この答えをもとに、SNSはやらずEC起業家が集まるコミュニティ一本に絞り、LP設計の無料相談を入口にしました。最初の3人のクライアントから紹介が連鎖し、半年後には紹介だけで受注が埋まっていました。

2人の違いは何だったか

2人のスキルはほぼ同じでした。違いは「どこに向かうかを決めていたかどうか」という1点だけです。

マーケティング戦略の考え方:3つの問い

Bさんが自問した3つの問いは、個人事業主の戦略を考える出発点として有効です。

1. 誰に届けるか(ターゲット) — 自分のサービスが最も価値を発揮するのは誰か

2. その人はどこにいるか(チャネル) — ターゲットが集まる場所はどこか

3. なぜ自分でないとダメか(差別化) — 同業他者ではなく自分を選ぶ理由は何か

この3つが決まると、どのSNSをやるか・どんな交流会に参加するか・どんな広告を出すかが、自然に絞られます。

まとめ

- 個人事業主が売上を上げられない原因の多くは「行動量」ではなく「方向性」にある

- 戦略とは、有限なリソースをどこに集中するかを決めること

- リソースが少ない個人こそ、動く前に方向を決める必要がある

- 「誰に・どこで・なぜ自分か」の3問が戦略の出発点になる

行動の量を増やす前に、まず方向を決める。それだけで、同じ行動量でも結果は大きく変わります。

寺尾講平
寺尾講平

個人事業主(ソロプレナー)の「売上が伸びない」「発信が続かない」を、AIとコンテンツマーケティングで解決する専門家。大手企業のオウンドメディア立ち上げ・コンテンツマーケティング支援を皮切りに、事業会社のマーケティング責任者として年間2億円規模のマーケティング予算を統括。自らも週2本ペースで2年間、200〜300本の記事を執筆し、記事制作のディレクションも担いながらコンテンツマーケティングを現場で回し続けてきた。広告だけに頼らない仕組みづくりを志向し、コンテンツマーケティングとの掛け合わせで3年間で事業売上約20倍の成長を牽引。BtoB(SaaS)領域では広告費に依存しないリード獲得スキームを構築し、MRR1,000万円超を達成。事業主として7つの新規事業立ち上げ・会社経営を経験しており、職業マーケターとしての実務経験と両方を持つのが最大の強み。個人事業主が単価の壁で頼れなかったプロのマーケティング支援を、AIを武器に届けている。

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