最近、LP(ランディングページ)デザイナーの方々と商談をする機会が増えています。そこで繰り返し耳にするのが、「クライアントから『LPにSEOを意識したキーワードを入れてほしい』と言われて困っている」というお話です。
正直に申し上げます。LPにどれだけキーワードを詰め込んでも、検索結果で上位表示されることはほぼありません。
理由は非常にシンプルです。現在の検索エンジンは、たった1枚の独立したページを上位表示させることはないからです。
被リンク(外部サイトからのリンク)がなく、E-E-A-T(専門性や信頼性など)を証明できるようなコンテンツの厚みも深みも出せないページは、Googleから評価されにくくなっています。
LPの役割とは?
LPの役割は「コンバージョン」だけです。
そもそも、LPとは何でしょうか。私はこのように定義しています。
「広告やSNS、パートナーセールスなどで集めてきた見込み客を、コンバージョン(成約)させるためのもの」
つまり、LPには「コンバージョンさせる機能」しかありません。
成果が出ずに行き詰まっている方は、LPに「集客+コンバージョン」の両方の機能があると思い込んでしまいがちです。しかし、集客はLPの手前にある「まったく別の施策」です。この2つを混同してしまうことが、LP制作に多くのリソースを注いでも成果が出ない大きな原因になっています。
私自身が経験したLPとSEOの体験談とは?
これは、私が会社員時代にマーケターとして関わった、あるSaaS企業での実話です。 当時の社長は、「LPにSEO効果のあるキーワードを戦略的に埋め込むべきだ」と強く主張していました。しかし、どれだけLPを作り込んでもアクセスは集まらず、当然売れないという状態が続いていたのです。
そこで私は、LPとSEOの根本的な関係性を説明し、「リスティング広告×LP運用」の組み合わせへの切り替えを提案しました。すると、すぐにコンバージョンが出始めたのです。問題はLPの出来栄えではなく、「集客の設計」が間違っていたことでした。
個人事業主が今すぐ取るべき行動
では、リソースに限りのある個人事業主の方は、これからどう行動すればいいのでしょうか。
まずは、無料で始められる「SNS×LP」の組み合わせが現実的なスタートラインになります。ただし、SNSは成果が出るまでに時間がかかり、アルゴリズムに左右されやすくコントロールしにくいという側面もあります。そのため、できれば少額からでも広告を運用することをおすすめします。
予算に限りのある初期段階であれば、「リスティング広告」が最適です。月2〜3万円からでも十分に始められます。
この段階での目的は、大きな売上をあげることではありません。「市場の需要を検証すること」と「キャッチコピーの精度を高めること」です。 運用を続ける中で、反応の良いキャッチコピーが見えてきて、CPA(顧客獲得単価)がLTV(顧客生涯価値)を下回ることが実証できたら、そこから月10万円以上へと一気に予算のアクセルを踏めばいいのです。
LP制作に予算をかける前に、まずは「集客の設計」を見直してみてください。 LPはユーザーをゴールへ導くための「最後の一押し」であり、入口ではないのです。
まとめ
今回の内容を重要なポイントとして3つにまとめます。
- LPにSEO効果は期待できない: 検索エンジンは1枚だけのページを評価しにくいため、キーワードの詰め込みは意味がありません。
- 「集客」と「コンバージョン」を切り離す: LPの役割は、集まってきたユーザーを成約させること(出口)です。集客(入り口)は別の施策として設計する必要があります。
- まずは少額の広告から検証する: 個人事業主の方は、月2〜3万円のリスティング広告などで「需要」と「キャッチコピーの反応」をテストし、手応えを掴んでから予算を拡大していくのが最も効率的です。
「良いLPを作ったのに成果が出ない」と悩んでいる方は、ぜひ一度、LPの手前にある「集客の仕組み」を見直してみてくださいね。

個人事業主(ソロプレナー)の「売上が伸びない」「発信が続かない」を、AIとコンテンツマーケティングで解決する専門家。大手企業のオウンドメディア立ち上げ・コンテンツマーケティング支援を皮切りに、事業会社のマーケティング責任者として年間2億円規模のマーケティング予算を統括。自らも週2本ペースで2年間、200〜300本の記事を執筆し、記事制作のディレクションも担いながらコンテンツマーケティングを現場で回し続けてきた。広告だけに頼らない仕組みづくりを志向し、コンテンツマーケティングとの掛け合わせで3年間で事業売上約20倍の成長を牽引。BtoB(SaaS)領域では広告費に依存しないリード獲得スキームを構築し、MRR1,000万円超を達成。事業主として7つの新規事業立ち上げ・会社経営を経験しており、職業マーケターとしての実務経験と両方を持つのが最大の強み。個人事業主が単価の壁で頼れなかったプロのマーケティング支援を、AIを武器に届けている。

